14.歌姫との対面。

歌姫が、スタッフの一人と談笑しながら、
普通に部屋に入ってきた・・・!

特別な演出もなく、「あ、どうも」って感じで。

皆、一瞬息をのみ、その後、

「うわぁぁぁ・・・!」

という、ため息のような静かな歓声が上がる。

黒いシンプルなドレスと、同じく黒のハイヒール。
ヒールが高いのと、私が座っていたせいもあるが、
随分大きく見えた。

ツアー最終日の後だから、きっと
疲れているだろうに、にこやかに笑っている。
これが、舞台の上にいない、サラなんだなぁ。

ここで一人ずつ、ツーショット写真撮影開始。

“Nice to meet you.”

などと、英語で言える人は英語で挨拶。サラも、

“Nice to meet you, too.”

と目をしっかり見つめて、ゆっくりはっきり、
あの綺麗な声で返してくれている。

直接何か言いたい人は、さらにここで言う。
でも、殆どの人が緊張の面持ちで、挨拶が精一杯(笑)。

中には他の日のツアーにも参加した人がいるらしく、

「あなた、こないだも来てなかった?」

なんてサラに言われている人もいた。
覚えてもらっていたなんて、感激だろう。

プレゼントを渡す人も、ここで直接手渡しできる。
サラは丁寧に、一つ一つ、

「どうもありがとう。まぁかわいい〜!」

などと、手にとって喜んでくれていた。
途中で握手を頼んだ人が居たのだが、

「ごめんなさいね、手を怪我しちゃって・・・。
だから握手はなるべく控えたいの」

とサラが言って、握手はダメだった。

でも、写真撮影の時は肩に手を回してくれるし、
すごいサービスだったと思う。

さて、私の番。
私は写真恐怖症で、そのことに緊張してしまい、
結果、ちょっと挨拶して終わってしまった・・・。

でも、あの大きな目をしっかり見て、
挨拶できたなんて、この上なく光栄で、嬉しいことだ。

あれは何色と言うんだろう。
吸い込まれるような、優しい目の色だった。
その目が私を見て、にっこり笑う。

私には対人恐怖症もあって、 普段人の目を見られない。
なぜか外国人相手だとそれが可能なのだが、
久しぶりにまっすぐ見た目が、あのサラの目だなんて。

そしてそのサラが私の肩に手を回し、写真撮影。
この夢のような楽しい瞬間、私は相当に引きつっていた。

後日できあがった写真を見ると、
なんとなく嫌そうに映っている私が居た・・・。

写真の表情だけみたら、どっちがファンで、どっちが
嫌々映っているスターだか、分かりゃしない(笑)。

ツーショット写真。
(左は実際に私と写っているサラ)

これだから、写真は嫌いなんだ!(写真のせいなのか・・・?)